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真・女立喰師列伝




監督:押井守,辻本貴則,神山健治,湯浅弘章,神谷誠/DVD/★3(50点)
本家公式サイト

『立喰師列伝』の続編企画として、ある意味必然とも言えるし、無意味とも言える。
公開からほぼ1年後にDVDにて鑑賞。
今観ると、ジブリ鈴木登場の1話目は『ポニョ』のイラストが出てきたりして、まさに「金魚姫」なのね。なんてことはどうでもいい。

押井守自身が監督している1話目と最後のエピソードに着目したい。
最後の「ケンタッキーの日菜子」で「文明の滅亡と共に立喰師の系譜も途絶えた」という字幕が出るように、本作で立喰師に終焉を迎えさせたと言える。
同時に、1話目「金魚姫」では、それまで(『立喰師列伝』では)文献でのみ伝承されてきた「立喰師」に直に会うことで、ある意味「伝説」の終焉を迎えたことになる。

この2本をもって、押井守は立喰師に結末を迎えさせた。

『立喰師列伝』に立ち返ってみれば、そこに描かれていたのは立喰師それ自体ではなく、立喰師なる伝説の(架空の)存在を通した「(全共闘終盤世代・押井守の)戦後日本史」であった。
その続編たる本作で「伝説の終焉」と「立喰師の終焉」を描いたことは、歴史の延長線上としてある意味必然。「存在なるものの不確かさ」を描き続ける押井守にとって、不確かではなく、実質的な結末を迎えさせたことは、押井自身の過去との決別をも意味しているのかもしれない。

そういった意味では、この企画は意味があったと思う。
まあ、面白いかどうかはともかく。

『立喰師列伝』が「戦後日本史」を描いたことを素直に受けているのは「クレープのマミ」のエピソードなのだが、立喰師である意味は無い。
その他のエピソードに至っては、戦後日本史はおろか、立喰師すら扱っていないも同然。

どういう経緯でこんなもんが企画されたのやら。

(2007年 日)

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