この映画でもっとも可笑しいのは鈴木砂羽だと思う。
その登場から面白ければ、楳図かずおと誤認する最期まで面白い。最大の見せ場はここで終わってしまった。
いや、光石研とか、いしだあゆみのボケっぷりも秀逸だけどね。タモリ倶楽部見てるんだ(笑)
この映画、真正面から「人情喜劇」と捉えるとどうかと思うが、人情喜劇の「パロディー」だと捉えるとソコソコ優秀な気がする。
個人的に気に入ってて、同時になんだか分からなくするクドカンの悪い癖も出てるシーンなんだけど、子供が秘伝のソースを捨てるくだりがあるでしょ。
あれはね、主人公が過去のしがらみを断ち切る優れたエピソードだと思うんですよ。
あの瞬間、やっと居候から自分の家になったんですね。それは本当の「自分の家族」を持つために必要な通過儀礼だったんですよ。
ただ、「普通のソース」が大ブームになるあたりが、クドカンらしいギャグであると同時に、エピソードの意図を見失わせる要因なんだけどさ。
ま、出だしは面白いんだけど、沖縄行ったらグダグダなんだけどさ。
2009年11月14日公開(2009年 東宝他)134分
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