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SOMEWHERE

SOMEWHERE監督:ソフィア・コッポラ/新宿ピカデリー/
★3(69点)本家公式サイト

ソフィア・コッポラの「ダンス・ダンス・ダンス」
退屈と孤独と空虚を描く作家=ソフィア・コッポラ。
固定カメラと手持ちカメラで、やりすぎずくどすぎず、自然体で切り取っていく「退屈と孤独と空虚」は、庶民感覚じゃダメなのさ。
だって、貧乏暇なしって言うじゃん。

しかし、セレブだからという理由だけでヘリコプターで娘を送り届けるわけではない、と思うのです。
あれは、自分の車で送り届けちゃいけないんです。いやもう、あのフェラーリは目的地に着いちゃいけないんです。

フェラーリで同じ場所をグルグル回る所から映画は始まり、フェラーリを乗り捨て一本道を歩くところで映画は終ります。
意味もなく故障するし、娘を目的地に送り届けることもできない。

巧く表現できないのですが、乗るたびに尾行を気にするあのフェラーリは、主人公の虚飾というか世間を意識する姿というか、そういう暗喩なのではないでしょうか。

同じところをグルグル回りどこへも行けない自分。
そんな「退屈と孤独と空虚」を抱えた男が、別れた妻の元に身を寄せている(らしき)娘との“ひととき”を経て、虚飾した自分を脱ぎ捨て、自らの足で一本道を歩き始める。その道がどこへ続くのかは分からない。でも「どこか」へつながっているのは間違いない。
たぶんそういう物語。

洗練されてて上品だよ。映像のリズムも音楽もセンスがいい。親父よりセンスいいかも(笑)

余談

双子姉妹と言えば村上春樹の定番だが、まさかポールダンスの出張サービスがあるとは知らなかった。おそらく彼は、ダンスを傍観する側の人間で、自らダンスする人間ではないのだろう。彼が主体的に行動するのは本当にラストだけだ。

日本公開2010年4月2日(2010年 米)

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