個人的に一番面白かったのは、ふせえり演じる編集長が市川実和子の部屋を訪れたシーン。
部屋中に並んだペットボトルを「ヨッ!ヨッ!」とよけながら結局ボカボカ倒していくのが可笑しかった。あー、こうして文字で書いても面白くないなあ。
この映画の面白さは、活字で考えた面白さではない。微妙な間であったり、無茶な勢いであったりする。
大物放送作家・三木聡の演出家としての“笑い”の手腕は、後に作られたドラマ「時効警察」で熟知していたので、心置きなく楽しめた。
興味深いのは、放送作家出身でありながら、コメディアンをほとんど使わず、役者で固める点。
あ、ふせえり(旧布施絵里)はビシバシステムか。真偽のほどは定かではないが、どうやら三木聡夫人らしい。彼女は本当にアバウトな役が似合うなあ。
でも、映画慣れしてしまっているせいか、終わってみると納得いかない。
観ているうちに、無軌道な医師が知らず知らず患者を治しているという話だと勝手に思い込んでいた。
いやまあ、治ってるんだけどさ。治しちゃいねえよな、やっぱり。
こういう話はアリなんだよ。アリなんだけど、なんだかさあ、、、というのが正直な感想。
いや、面白かったけどね。
(2005年 日)
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