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クローズ ZERO




監督:三池崇史/新宿バルト9シアター9/★3(55点)
本家goo movie公式サイト

三池崇史の『ストリート・オブ・ファイヤー』。映画が唐突にダサくなる瞬間。
巧いんだけど「映画に対する愛情が微塵も無い」「志が低い」ことでお馴染み三池崇史。
えー、私、三池嫌いでございます。あと、矢口真里を愛しているので、監督ばかりか主演にもかなり曇った偏見の目で見たレビューになりますのでご了承ください。いや別に了承してくれなくてもいいけどさ。

でも三池って本当に巧いんだよ。見ていて飽きないし、乱闘シーンのさばき方なんて井筒和幸に見せてやりたいくらい。
30〜40年経ったら再評価される監督だと思うね。
なにしろ多作だし、そこそこ面白い娯楽作を仕上げる職人監督ではあると思う。
鈴木則文みたいに名画座で特集上映されたりして。

でも映画に対する愛情も相変わらずホントに無いの。映画が薄っぺらなの。ストーリーが薄っぺらなんじゃなくて、映画が薄っぺらなの。
例えば三池映画でダブルミーニング的なものは一切見たことがない。ハッとするような瞬間を見たことがない。

この話だったら、例えば、一発のパンチに、主人公の感情だとか想いだとか、そうしたものが乗る瞬間が一度くらいあってもいい。
手術中の高岡蒼甫も「一緒に闘っているんだ」なんて台詞よりも、最終対決を照らす夕日を高岡蒼甫が病室の窓から見ている描写、なんてのがあった方が意味がある。だって共通の親友なんだろ?二人で見る夕日ウンヌンの伏線張ってんだろ?
そういう細かい設定を大切にしようよ。

で、終いには何をやりだすかというと、様々なサブエピソードが最後の大乱闘と重なり合うの。
いや、それは常套手段で、逆にそうならなかったら怒ってるところなんだけど、何がヒドイって、乱闘スローモーションになって、黒木メイサが歌う(本人が歌ってるのか?)のバラードが流れちゃうんだぜ。

うわっ、ダッサ。

それまではそこそこカッコイイんですよ。
いいなと思う音楽もあるし(エンディングロールを見る限り浅井“ベンジー”健一の作品だと思う)、そこそこ『ストリート・オブ・ファイヤー』風なんですよ。いやもちろん「三池美学」みたいなポリシーはないんだけどさ。
ところがこのクライマックスで一気に「ただのアイドル映画」に成り下がる。
わ、本当に鈴木則文と同じだ。
そうかあ、ドカーン!って映画のちゃぶ台ひっくり返す代わりに、今回はそういう手できたかぁ。

結局、この映画に、表面上のストーリー以外の物語を読み取ることはできない。
強いて言えば、「これからの日本映画を背負う期待の若手男優頂上決戦!!〜古波蔵恵達vs矢口の元カレ、天下を取るのはどっちか!?(あおいタンの旦那は途中リタイヤ)〜」ってことくらい。小栗旬はカッコイイですよ。ええええ、カッコイイですとも。

20年前に石井聰亙が撮るべき題材だったな。ああいうパワーはない。
つーか、お子様映画に目くじら立てるなよな。

余談

黒木メイサの歌については、よく考えたら『黄泉がえり』のTBSが制作した映画だから、柴咲コウの二番煎じを依頼されたのかもしれないな。

2007年10月27日公開(2007年 TBS)

comments

ぶっちゃけ、金輪際見なくてもいい映画ですよ。

  • ペペロンチーノ
  • 2007/11/01 10:55 AM

ふむふむ。なーる。
予告編で見る限り、「暴力肯定エイガ」?
とも思ってたんですが、そうでもなさそうですね。
見ることは金輪際ない映画だと思ってますけど、違うのかな?と。

  • トシ
  • 2007/11/01 10:37 AM
   

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