September 2019  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

ブレイブ ワン




監督:ニール・ジョーダン/新宿ミラノ2/★3(68点)
本家goo movie公式サイト

ベトナム戦争後の『狼よさらば』。イラク戦争後の『ブレイブ ワン』
映画館で映画を観始めてびっくりした。ニール・ジョーダンだよ、おい。そんなことどこにも書いてなかったぞ。いやまあ、映画を見る前に情報を仕入れない俺も悪いんだけどさ、それでも普通、監督名くらいは耳に入るじゃない。あ、ほら、今、手元に前売り券の半券あるけど、監督名書いてないもん。つーか、ジョディ・フォスターの名前しか書いてないよ。ひどい宣伝だなワーナー。「ジョディが銃ブッ放す」一本押しかよ。え?俺が何で観に行ったかって?「ジョディが銃ブッ放す」一本押しに釣られたんだよ。

そう考えると、アイルランド人ニール・ジョーダンらしい「正義論」が端々に見え隠れしているのに気付く。

例えばリスナーから寄せられる電話。「イラク戦争」の言葉が発せられる。
『マイケル・コリンズ』でIRAリーダーを描いたニール・ジョーダン。
闘争の歴史を抱えるアイリッシュが描いた本作は、「何が正義か」というテーマが根底にある。

しかしこの映画、設定はまるで『狼よさらば』。いつジョディが顎を撫でながら「ん〜マンダム」と言っても不思議はないくらいブロンソン映画。
両者の違いは男女差ばかりではない。“時代”の差があるように感じられる。

ベトナム戦争時代に作られた『狼よさらば』は“狂気”の物語だった。
イラク戦争時代に作られた本作は“正義”を巡る物語となっている。
これは、「映画は時代を写す鏡である」ことの端的な例であると同時に、「映画は時代も国境も超えない(by押井守)」端的な例でもある。今のアメリカの空気(それも外国人の目で見た)なのだ。
同じ設定の映画は今後いくらでも製作可能だろう。だが、十年後、二十年後には、また別のテーマが描かれるに違いない。

この映画のもう一つ重要なテーマは、製作総指揮も務めるジョディ・フォスターの“女性”としての視点。
もしかするとこの映画は、『告発の行方』の延長線上にあるのかもしれないとさえ思う。

余談

ニール・ジョーダン映画は彼自身が書く脚本に妙味があると思うんだけど、ハリウッドはニール・ジョーダンにほとんど脚本書かせないよね。

日本公開2007年10月27日(2007年 米=豪)

comments

   

trackback

pagetop