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接吻




監督:万田邦敏/渋谷ユーロスペース2/★3(66点)
本家goo movie公式サイト

タイトルからも想像できる通り、純愛映画ですよ(ニヤリ)
我が家(私とヨメ)の間では、「一流女優」「大女優」の格付けがなされている小池栄子。
『恋愛寫眞』で映画を掻っさらうと同時に我々のハートも掻っさらい、「現代日本最高の怪女優」「京マチ子の再来」とまで評している。マジで。

そういうわけで観に行ったこの映画、『レムナント6』でお馴染み万田邦敏監督作。『レムナント6』かよっ。『UNloved 』って言ってやれよ。
正直言って、この監督の演出は凡庸で平面的に思えてあまり好きではない。だが、話自体は複雑で立体的で非常に面白い。
『レムナント6』なんて遠い昔。仙頭武則がプロデュースし、夫人・万田珠実が脚本を書くと作風が大きく異なるのかもしれない。

そう。これは“表面上のストーリーを追うだけでは本質が見えない”典型的な映画だ。
ヒネクレタ映画と言ってもいい。

世間的観点では理解不能な彼女の想いは純粋だ。それは「声が聞きたい」という言葉に代表される。
そして物語は、トヨエツに向けられた小池栄子の一途な想いを中心に描かれているように見える。
ご覧になった方には分かるだろう。初めて身体を触れ合った時の二人がどうなるか。
そして二人は「Happy Birthday」を歌うのだ。新しい自分自身の誕生を祝って。

ここまでは表の物語だ。
特異で無理があるようにも思える設定は、この“表の”純愛ストーリーのために用意されている。
だが、裏の物語も存在する。

これまたご覧になった方には分かるだろう。
映画のタイトルでもある『接吻』が、誰と誰の間で行われたか。

「弁護士さんと呼ぶのをやめませんか。」
「どうして私のことがそんなに気になるんですか?」
「長谷川(←呼び捨て)が何を言ったの!」

この映画は、“女一人・男二人”の映画だ。
ここまで読み解けば見えてくるだろう。
マスコミへのリークも、控訴も、その動機は“嫉妬”なのだ。

おそらく、世田谷一家惨殺事件から着想を得たのであろうこの映画、社会的事件の設定を借りた、私小説的な映画だと私は思う。
女は恐ろしい。ていうか、小池栄子が怖い。

2008年3月8日公開(2008年 ランブルフィッシュ)

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