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王妃の紋章




監督:チャン・イーモウ/東銀座・東劇/★3(60点)
本家goo movie公式サイト

マンガだ。オモシロすぎる。あれ?ジャンルComedyじゃないの?
映画館でヨメと二人で腹抱えて大爆笑した。何事も度が過ぎると笑いになるんだな。

度が過ぎたセット、度が過ぎた演出、度が過ぎた人数、コン・リーやチョウ・ユンファもいつも以上に大げさ芝居。
チョウ・ユンファのスローモーション!だけで飯三杯喰える。
ヨメなんか、コン・リーのヨロメキ夫人だけで笑ってたもん。
だいたいコン・リーは貧乏女のイメージしかないからさ。コリン・ファレルとのアバンチュール(『マイアミ・バイス』)だって、ヒーヒー笑ったのに。

そもそも話がオモシロすぎる。
迷惑な夫婦喧嘩ですよ。夫婦喧嘩は犬も喰わないって言いますが、1万人以上死んでますよ。
実は血の繋がった兄妹でしたぁ!ガ〜ン!って、いつの時代の映画だよ。あ、千年以上前の話か。

皇太子との身分違いの恋という少女マンガ要素、義理の息子とのラブロマンスというレディコミ的要素、戦闘アクションの少年マンガ的要素に、胸元大きく開いた女達という萌え系青年コミック的要素。

これねえ、ジョン・ウーよりタチが悪いと思うんですよ。
チャン・イーモウの狙いが透けて見えるんですよ。

例えば女達の衣装。
寄せて上げて谷間フェチにはたまらない、こんなキャバクラあったらいいのにと思うような胸元大きく開いた服を“みんな”着てますけどねえ。あれ、本当に“再現”か?
いや、俺も中国の、それも後唐時代の風俗なんて知らないけどさ。
胸元開くのは西洋ドレスの発想だと思うんだけどなあ。
でも振り袖は東洋の服だよね。西洋のドレスは袖口にフリフリが付いてる程度。

要するに何が言いたいかというと、これは“中洋折衷”映画だということ。
“中国風”言い換えれば“東洋の神秘”であればなんでもいい作り。

香港=中国製作にも関わらず配給はワーナーですよね。
最初からハリウッド市場を狙ってるんです。
ハリウッドでも活躍しているコン・リーにチョウ・ユンファだしね。
前述した日本マンガを引き合いに出した例も、ハリウッド映画観客に分かりやすいヒットポイントを並べている。西洋人的には「ギリシア悲劇」に似た話に思えるかもしれない。
噂では中国政府全面協力だったとか。
【チャン・イーモウ】は北京オリンピックの総合演出を担当するんですよね。
ほーら。だんだんキナ臭い話になってきたでしょ。
穿った見方をすれば、中国の外貨稼ぎ映画にも思えてくる。あるいはヒトラー『民族の祭典』的国力誇示映画。

「豪華絢爛な映画だー」なんて観てると、こっちがトリカブトを飲まされているという映画。タチが悪い。ま、別にいいんだけど。

日本公開2008年4月12日(2006年 香港=中国)


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